2018年3月3日(土)、高松学習館において、鏡諭さん(淑徳大学コミュニティ政策学部教授)を講師に招き、介護保険についての学習会が行われました。
●たちかわ市民交流大学【立川のお財布を考えるシリーズ】~社会保障・介護保険はどうなるか?~ 2018年3月3・17日
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講演内容の一部を簡単に記します。
(1) 介護保険の負担感について
健康保険は、保険料を納める人や家族が病気治療に利用している。老若男女を問わず、誰もが必要性を実感している。
介護保険の利用者は、主に80歳以上。80歳以下は保険料を納めるだけなので、必要性を実感できず、金額が少なくても負担感が大きくなる。
(2) 介護保険の目的について
法律上の自立支援は、利用者の状況に応じて支援を行なう事を目指している。
実際の自立支援は、支援を必要としない状態に戻す事を目指している。
高齢化に伴い色々な症状が現れ、支援が必要になるのだから、考え方を見直す必要がある。
(3) 介護保険の現状
制度が始まった2000年から今までに、介護報酬が9%も引き下げられた。これでは、働く人の給料が下がり、優秀な人材がいなくなる。また、介護事業者の事業継続も難しくなる。
今回の見直しで、介護報酬が0.5%アップするが、内容を見ると主に医療関係の加算。
問題:働く人に高い給料を払えるように制度を変えなければ、優秀な人材は集まらない。
(4) 介護殺人・介護虐待
介護をする一番身近な親族が、虐待や殺人をせざるをえない状態に追い詰められている。介護殺人が2週間に1件。
介護認定で一番多いのが認知症。虐待をするのは、約6割が夫か息子、約2割が娘。
NHKが放送した「介護殺人」がユーチューブで見られるので、ぜひ見てほしい。
参考リンク
●NHKスペシャル「私は家族を殺した ~”介護殺人”当事者たちの告白~」、初回放送2016年7月3日(日)
●ユーチューブ「NHKスペシャル2016年7月3日 私は家族を殺した 介護殺人当事者たちの告白」約56分
(5) 介護の相談
まず、地域包括支援センターに相談する。ここは役所の委託で運営されている、仕組みを理解して利用する。
沢山の方に参加して頂きました。ありがとうございました。
次回3月17日のテーマは、「立川市の財政を考えてみよう」です。皆様の参加をお待ちしています。